2018年10月6日土曜日

斉藤真木子の葛藤と本当に伝えたかったこと【SKE48 10周年】


10月5日、10周年特別公演後半。



珠理奈から感謝を述べられ、こみ上げる涙が止まらない中、我らがキャプテン斉藤真木子がその胸の想いを語り始めた。




「SKE48は10年前、ここでデビューしましたが、私は今でもずっと思っています。二日間この特別公演をやってきて、まだまだ過去の壁は厚いと何度も感じました」



キャプテンという立場だけでなく、いちメンバーである彼女の実感を含めてグッと伝わってくるものがありました。彼女自身、研究生期間が長かったり、シングル選抜にもなかなか入れない状況で、AKBとともに上昇気流に乗って行く先輩たちの輝かしい姿が目に焼き付いているのでしょう。



確かにあの頃はスゴかった。



僕がその頃ハマりだしたということもあるが、2009年前後の熱さ、加速感はAKB本体の勢いも含めてやはり特別なものだったなと思い出すことがある。


でもあの頃はAKBの後を追う形で、東京のメディアを中心としたブームに伸るか反るかに重心が置かれた時期であった。名古屋 栄に拠点を置きつつもまずは東京で成功するアイドルを目指すというビジネスモデル。


今はそこから真の地方アイドルを目指し、徹底した地元密着で再び盛り上がらんという新たなフェーズに入っている。


とはいえ、あまりにも眩しいブームの幻影から逃れることができないのでしょう。複雑な胸の内が垣間見られた。



「『今が一番楽しい』自分に言い聞かせて、メンバーを引っ張ろうとずっと前を向いてきましたが、11年目を迎える今日、明日からまだまだSKE48に厳しい壁はずっと待ってると思います。『楽しい』と言ってしまえばそれだけで済むかもしれないけど、みんなともっとたくさんの笑顔が見たくてもっとたくさん楽しい景色をみんなと見たいから、これからももっともっと頑張っていかなきゃいけないなと実感しました」



「SKE48は今が一番楽しい」



とは高柳明音が盛んに訴えてきたこの10周年のSKEを象徴するフレーズだ。



これを受け、真木子は葛藤しつつも


単に虚勢を張ってきたわけではない。



一見それに疑問を投げかけているように聞こえるが、彼女が伝えたかったことは「楽しい」で思考停止していないか?ということだと思う。今を無邪気に楽しんでいれば単にそれでいいというわけではない。まもなく9期生も入ってくる状況で末端のメンバーにまでその本質が伝わっていないという彼女なりの危機感が現れていたように思う。



高柳明音の総選挙でのスピーチを思い出していただきたい。



「悔しいことも悲しいこともたくさんあったけど、でもその経験があるから、乗り越えたからこそ今がある。だから今が一番楽しい!って言えるんだ!」




厳しい状況や過去を乗り越え今を本気で楽しむ心意気


を問うているのだ。



世代や個人によって感じ方に差はあるだろう。



キャプテンとして自分の気を引き締めるだけでなく、後輩たちへの単に目の前の仕事をこなすのではなく、本気でぶつかり何かを掴んでほしいというエールでもあるだろう。でなければこの先、決してSKE丸は順風満帆に進むわけではないのだと。



「キャプテンになって3年になります。肝心なところで漢字が読めなかったり、泣いちゃったり、本当に頼りない私ですが、SKEへの思いは誰にも負けないです。SKEを好きになって、SKEに入って本当に良かったなと心から思います。SKEに入れて本当に幸せでした。この気持ちを11年目もみんなと一緒に分け合えられたらなと思います。この劇場はずっとずっと私を裏切らないでいてくれました。ステージの上は本当に私の……“楽園”です!」




最後に忘れてしまったのか盛大な間を作ってしまったが逆に引き込まれた(苦笑)




ステージは裏切らない。




マジになって心から楽しんだものに シアターの女神 は微笑むのだ。




この楽園があったからこそ、幾多のメンバーの汗や涙の物語が紡がれてきたからこそ
SKEは10周年を迎えることができた。



だがしかし!



この楽園が楽園であり続けるかどうかはこれからを担うメンバーにかかっている。



「だから、もっともっとみんなに愛してもらえるように、愛知、名古屋、栄の皆さんにSKE48が宝だと言ってもらえるその日まで、まだまだ突っ走っていきたいと思います! これからも益々の応援をよろしくお願いします!」



最後は満面の笑みで締めくくってくれたキャプテン。



真木子をはじめ、先輩メンバーのマジから後輩メンバーたちがその心意気を


SKEの魂を受け取ってくれていることを切に願いたい!